【コンクリート技士】型枠・支保工について徹底解説!

型枠・支保工

型枠・支保工

型枠

せき板は、型枠工事で使用される部材の一つで、コンクリートに直接接する板部分を指します。主な役割は次の2つです

コンクリートの成型:せき板の形状によって、その通りにコンクリートが凝固して成型されます。
コンクリートの重量に耐える:せき板には、コンクリートの重量を直接受け止める役割があります。
また、せき板には様々な種類があり、素材によって合板、製材、プラスチック、金属などがあります。

◆型枠の設計

型枠に作用する荷重は、以下の3つの主要な荷重で考えます。

1. 鉛直荷重:型枠・コンクリート・鉄筋の自重、作業員、施工機械器具、仮設備等の荷重および衝撃
2. 水平荷重:編載荷重、振動荷重、衝撃荷重、風荷重、地震等
3. コンクリート側圧:使用材料、配合、打ち込み速度、打ち込み高さ、締固め方法、打ち込み時のコンクリート温度によって変化する。

コンクリートの側圧に影響する要因

・打ち上げ高さ→打設直後は流体として作用するので高さが大きいほど側圧は大きくなる

・単位容積質量→自重が大きくなるので、単位容積質量が大きいほど側圧は大きくなる

・スランプ→スランプの高い流動性が大きなコンクリートでは側圧は大きくなる

・凝結速度→凝結が早いとコンクリートが流体として作用する時間が短くなるので側圧は小さくなる

・打ちあがり速度→先に打設されたコンクリートは水和反応や凝結により流動性が低下していくため、側圧は小さくなる。よって打ちあがり速度が遅いと側圧は小さくなり、打ちあがり速度が速いと流体として作用する分が増えるため側圧は大きくなる

・温度→コンクリートは温度が高いほど水和反応が進み凝結が速くなるので側圧は小さくなる

◆型枠解体

以下に型枠解体の参考値を記載します

コンクリート示方書

部材の種類 必要圧縮強度(N/mm2)
フーチングの側面 3.5
柱、壁、梁の側面 5.0
スラブ、梁の底面 14.0

建築学会 JASS5

部材の種類 期間 必要圧縮強度(N/mm2)
基礎・梁側・柱・壁 短期・標準 5.0
基礎・梁側・柱・壁 長期・超長期 10.0
スラブ下・梁下 支保工解体後

POINT

①梁の型枠解体は側面が上記の通り5N/mm2あるいは10N/mm2が得られたときから可能ですが、底面では14N/mm2あるいは設計基準強度が得られたときを原則とするので、順番としては

梁側面→梁底面となる

②側圧は型枠のみが荷重を負担するように設計する(H27-コンクリート技士)

支保工

支保工は型枠を固定するために支柱及びつなぎ材から構成される仮設物です。

コンクリートが打設された型枠を支える構造となるため荷重を適切に基礎に伝える設計にしなければなりません。

支保工の設計ではコンクリートの自重やたわみ、変形特性を考えて設計します。また鉛直荷重の5%が支保工天端に水平荷重として作用すると仮定して設計します。

型枠支保工の組立等作業主任者

引用:建設業労働災害防止協会(建災防)北海道支部

型枠支保工の組立等作業主任者 – 建災防 北海道支部 (kensaibou-hokkaido.jp)

 

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