【1級土木施工管理技士】共通工学-機械・電気設備について徹底解説!

絶対にわかる1級土木施工管理技士

機械

1級土木で出題される施工機械にはメインで2種類あります。

  1. ショベル系掘削機械
  2. 締固め機械

ショベル系機械

ショベル系機械には

  • バックホウ
  • クラムシェル
  • ドラグライン

等が挙げられます。それぞれの特徴を以下に示します。

■バックホウ

掘削した後の仕上がり面が綺麗で垂直彫りも可能なため溝彫りや法面整形などに使用されます。機械より高い位置の掘削も可能で地山の掘削にも使用されます。

■クラムシェル

バケットの重みで土砂に食い込み掘削する機械です。土砂の孔堀りや河底・海底の浚渫などに使用されます。

■ドラグライン

機械の設置高さよりも低い地盤を掘る機械で、掘削半径が大きく遠い位置まで掘削が可能です。水中掘削や、河川、軟弱地盤の掘削に使用されます。

 

締固め機械

締固め機械には

  • ロードローラー
  • タイヤローラー
  • 振動ローラー
  • タンピングローラー

等が挙げられます。それぞれの特徴を以下に示します。

■ロードローラー

表面が滑らかな鉄輪によって締固めを行う機械で、マカダム型とテンダム型があり、アスファルト混合物や路盤の締固め及び路床の転圧等に使用されます。

■タイヤローラー

空気入りのタイヤの特性を利用して締固めを行うものでタイヤの接地圧は載荷重及び空気圧で変化させることが可能です。また本体にバラストを積むことにより輪荷重を調整することができます。路床・路盤の締固めに使用されます。

■振動ローラー

自重による荷重と振動によって小さな重量で大きな締固め効果を期待できる機械です。一般的に粘性が弱い砂質土に適しています。

■タンピングローラー

ローラーの表面に突起をつけ、突起の先端に荷重を集中させることで土塊や岩塊の破砕や締固めに効果があり、築堤や道路などの厚層の締固めに使用されます。

 

電気設備

1級土木で出題される電気設備に関する問題は以下のポイントになります。

  • 建設機械用エンジン
  • 工事用電気設備
  • 電気災害の防止

建設機械用エンジン

建設機械に使用されるエンジンは一般的に負荷に対する即効性や燃料消費率の観点からディーゼルエンジンの使用がほとんどです。

ディーゼルエンジンは圧縮着火方式で高圧に圧縮した高温の空気に燃料を噴射し、着火させる方式で内部機関を動かします。一方ガソリンエンジンは電気着火で燃料を燃焼させます。

■排出ガスについて

燃料を燃焼させた際に窒素酸化物や一酸化炭素など排出ガスが発生します。

ガソリンエンジンは排出ガスを触媒に通すことでこれらの有害物質をほぼ100%取り除くことができますが、ディーゼルエンジンでは排出ガス中に多量の酸素を含み、すすや硫黄酸化物を含むことから触媒によって各有害成分を取り除くことが困難です。

工事用電気設備

■電気工作物

電気工作物:発電、変電、送電、配電または電気の使用のために設置する機械、器具、ダム、水路、貯水池、電線路その他の工作物 と定義されています。
電気工作物は「事業用電気工作物」と「一般用電気工作物」に分けられ、「事業用工作物」はさらに「電気事業の用に供する電気工作物」と「自家用電気工作物」に分類されます。

「一般用電気工作物」とは受電電圧が600V以下のものをいい
「電気事業の用に供する電気工作物」は発電、変電、送電、配電、電力用保安通信など電気を供給する事業に用いられる電気工作物です。
「自家用電気工作物」は600Vを超える電圧を受け取る電気工作物をいいます。

■工事現場における電気設備について

①工事現場における電気設備の容量は月別の電気設備の電力合計を求め、このうち最大となる負荷設備容量に対して受電容量不足を引き起こさないように決定します。

②契約電力が電灯・電力含め50kW未満の場合は低圧電気の供給を受け、50kW以上のものは高圧の電気の供給を受けます。

③工事現場で高圧で電気を受電し現場内の自家用電気工作物に配電を行う場合は、電気会社との責任分岐点に保護施設を備えた受電設備を設置しなければなりません。その際は電力会社から6kVで電気の供給を受けます。

④工事現場に配置する変電設備の位置は一般的に負荷の中心から近い位置を選ばなければいけません。

区分 供給電圧 備考
低圧 100V~200V
高圧 6000V キュービクル(受電設備)の設置が必要

架空配電線方式の例

関東電気保安協会WEBサイト([高圧設備編] 責任分界点 | 電気の豆知識 | 電気のお役立ち情報 | 関東電気保安協会)より

電気災害の防止

①移動電線等に接続する電灯や吊り下げ電灯には口金に接触し感電することを防止するためにガードを取り付ける

②事業者はアーク溶接等の作業に使用する溶接棒等のホルダーについては感電を防止するために必要な絶縁効力、耐熱性を有するものでなければ使用してはならない

★アーク溶接による感電災害が多い!

③電動機を有する機械で対地電圧が150Vを超える移動式の電動機械器具は漏電による感電を防止するために感電防止用漏電遮断装置を接続しなければならない

④仮設の電気配線を通路面で使用してはならない。ただし配線のうえを車両等が通過するときに絶縁被覆の損傷の恐れのない場合で使用するときはこの限りではない

⑤電気機械器具の操作部分においては必要な照度を確保しなければならない

 

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